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Channel: さとうみつろうオフィシャルブログ「笑えるスピリチュアル」Powered by Ameba
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優しい、孤独

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「私は、優しいから。 1人じゃないと、山登りは出来ないのよ。」 山形トークショーではお話ししたのですが、 月山(がっさん1,984m)を登った際、 お友達になった、長谷川さん(67才)。 最初は1人で登ってたんですが、 登山開始から30分で大バテ。 ペース配分を知らず、倒れるんじゃないかってくらいの日射にやられている時に、 出会った女性。 色んな名言を言っていたのですが、 その中の、1つ。 長谷川さん「私は優しいから、1人じゃないと山登りが出来ないのよ。」 みつろう「なるほど。 優しい人は、他の人にペースを合わせてしまうから・・・。」 長谷川さん「そう、よく分かったわね兄ちゃん。 あんたも、そういうタイプなのね。」 優しい人は、周囲に合わせる。 気を遣う。 「先に行って下さいね」という言葉かけさえ、優しさ。 そんな事すら言わずに、ただグループから遅れる事が出来る人。 そのくらいじゃないと、「グループ登山」なんて無理だと言いたかったのだろう。 長谷川さんも、1人で来てた。 もちろん、僕も1人。 でも、結局。 出会ってから山頂までは、一緒に登った。 お互いのペースに、気を、遣い合いながら。 でも、僕はそこから回復しました。 67才なので、やはりペースはスロー。 そのスロー過ぎるペースが、結果として僕にとって最善だった。 Myペースで行ってたら、倒れてたと思う。 合わせて、良かった。 気遣えて、良かった。 山頂で、バイバイして、僕はツキヨミ参拝。 でも、下りで追いついてしまって、 またもやそこからは、二人行脚(ふたりあんぎゃ)。 色んなお話しできて、楽しかったな。 僕のように。 長谷川さんもきっと、 この吉野弘さんの詩が、好きだろうな。 夕焼け ・・・吉野弘 いつものことだが電車は満員だったそしていつものことだが若者と娘が腰をおろしとしよりが立っていた。うつむいていた娘が立ってとしよりに席をゆずった。そそくさととしよりが坐った。礼もいわずにとしよりは次の液で降りた。娘は坐った。別のとしよりが娘の前に横あいから押されてきた。娘はうつむいた。しかし又立って席をそのとしよりにゆずった。としよりは次の駅で礼を言って降りた。娘は坐った。二度あることは と言う通り別のとしよりが娘の前に押し出された。可哀相に娘はうつむいてそして今度は席を立たなかった。次の駅も次の駅も下唇をキュッと噛んで身体をこわばらせて--。僕は電車を降りた。固くなってうつむいて娘はどこまで行ったろう。やさしい心の持主はいつでもどこでもわれにもあらず受難者となる。何故ってやさしい心の持主は他人のつらさを自分のつらさのように感じるから。やさしい心に責められながら娘はどこまでゆけるだろう。下唇を噛んでつらい気持で美しい夕焼けも見ないで。 長谷川さん、他にも名言をいっぱい言ってたんで、 また機会があればね。 「私は、優しいから。 1人じゃないと、山登りは出来ないのよ。」 優しい人よ。 山なんて登れなくても、 あなたの「やさしさ」は人生と言う道中を彩るさ。 優しい人よ。 登頂の感動は一瞬の稲光。 この日々こそ、 この「途上」の右往左往こそ、 きっとあの世へ続きをみる

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