「本が分厚い」ことで有名な、作家のさとうみつろうです。なおかつ、メジャーレーベルからCDを出した際も、「歌詞が長すぎる」ことで有名になった、サノバロックa.k.a mitsu-lowでございます。レゲエの人がよく使う「a.k.a」って、as known as ~(~としても知られる)の略語って知ってた?ほら今も、軽くジャブを打つように「余計な説明」がすぐに繰り出されちゃう腕前の僕です。さて、「説明が長い」僕とは違って、歌詞がコンパクトで短く、「あとは聴く人の創造力に全て委ねます」という素敵なミュージシャン2人と昨夜はLINEライブしてました。 みつろう(CDのセールスマン)、島崎智子さん(歌手)、具志堅陽子さん(歌手)。その中で島崎智子さんから、「陽子さんはどんな生活をしているんですか?」という質問が出て、5分後の陽子の答えが、「海の前に住んでいます!」・・・この、シンプルさ。僕だったら、「どんな生活をしているんですか?」って聞かれてるんだから、朝は何時に起きて、朝食はどんなの食べて、どこの職場に行って、家族は何名だから朝食をあさ作るのが大変で、仕事が終わったら趣味のハープを3時間鳴らして、寝るのはだいたい10時前で・・・くらいを答えますが、「陽子さんはどんな生活をしているんですか?」「海の前に住んでいます!」芸術家たちめっ!話せ、文字を!もっとうざく、長く、たらたらと!芸術家たちめっ!!!これ、そんな芸術家の陽子さんが描かれた作品。絵まで描けるんかい、芸術家どもめっ!!!さて、ここからがみらくるで、「海の前に住んでいます」と短く「漠然」と答えられた方が、実は聴いている人の創造力に火が付く。海の前に住んでいるということは、月の満ち欠けのリズムに合わせて生活しているんだろう。夜は満月を見ながら眠るんだろう。食べ物も質素でナチュラルな暮らしだろう。鳥が森で鳴いているかもしれない。流れ星も深夜に流れるんだろうなぁ。アホかってくらい、想像図が心に湧き出してくる。1万文字使って「こんな生活を送っております!」と答えたさとうみつろうさんより、「海の前に住んでいます!」の9文字の方が、ありとあらゆる情景が相手に伝わるのだ。伝わる?いやいや。そもそも、人間は相手に「何かを伝える」なんて出来ないのかもしれない。相手が自発的に発想するのだ。A ⇒から⇒ Bに 『伝わる』んじゃなくて、Aの発言(振動)に触発されて、Bの内側に新たな波紋が拡がるのだろう。僕たちは相手に何かを伝えることは出来ない。相手が勝手に「何かを想う」だけである。芸術は作り手の手からは生まれない。芸術は、相手の心の中に生まれるモノだ、そんなことを、芸術家じゃなく作家っぽく長々と思ったLINEライブでした。あと、昨日は2人の女性アーティストのCDをお勧めしましたが、実はまったく同じ続きをみる
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