人類は最初、物々交換をしていた。タイを釣って来た漁師と、ニンジンを掘って来た農家。 お互いの同意の下、「タイ3匹とニンジン6本で交換ね」。ところが、タイは腐るので(減価)、永遠に腐らないゴールド(Au)を間に入れることに。※「きん」と「かね」を区別するため、金の元素記号Auで表記しますタイ3匹は1kgの金(Au)ニンジン6本で1kgの金(Au)こうして価格を「金(Au)」の量で予め決めておけば、手元にタイが無い日でもニンジンをゲットできる。やがて、商売上手な人が金(Au)を大量にGET。そもそも、「物々交換」の時代には「どこかへ富が集中する」可能性は無かった。だって、等量の「生モノ(腐るモノ)」が手元から減るから。ところが、腐らず貯めておける金(Au)の登場で、商売上手な人が、手元に大量の金(富)を保有できるように。「家にある大量の金(Au)・・・。やべぇ・・・、これ盗まれるかもしれん!」そこで、家じゃなくて「金庫で預かるサービス屋さん」が登場!銀行の始まりである。当初は、ただの金庫番だった銀行は、預かった量の金に応じて「10kgの金Au引換券」を発行。この「紙切れ」があれば、いつでも「金Au」を銀行から引き出せる。人々は銀行へ殺到!「俺の金(Au)も預かってくれ!」「俺のも預かってくれ!」こうして疑心暗鬼も拡がり、隣の家の人を疑い、金庫番だった銀行にGOLDが集中。すると銀行屋さんは、困っている人に金を貸し出すサービスを始めた。そもそも「他人から預かってるゴールド」を、勝手に他人に又貸しして良いのか?という問題もあるが、「マンガはいつの間にか、知らない友人の家に又貸しされててビビる」の法則もあるし、まぁいっか!ってことで、又貸し業がスタート!これが「金融業」の始まりである。①お金が手元にないAさんに②銀行さんが10KgのGOLDを貸し出し③Aさんは商売で上手に増やし④返す時には11kgにして銀行へ返す他人から借りたマンガを又貸しするだけで、1kgの金が増えた!!!やっべぇ!こりゃ、おいしいぜ!ってことで、銀行さんはバンバンお金を勝手に他人へ貸すようになる。一方で、市民の生活にも変化が。銀行さんが登場した頃は、①Aさんが銀行へ行き、「金引換証」を銀行に提出②自分の「金10kg」を引き出して家まで重たいけど運ぶ③魚屋さんに金(Au)を渡してタイをGET。④魚屋さんは、その日に手に入った金10kgを銀行へ持って行き⑤金Auを預かってもらい「金10Kg引換券」を発行してもらう。この工程から、めちゃくちゃ重たい労力①②④の手間を省ける方法をある人が発見!わざわざ銀行に行かないで、「紙切れ」と「紙切れ」を交換すれば超ラクじゃん!なんで、誰も気づかなかったんだろう。返して欲しい、筋トレの日々。たくましい二の腕を見つめながら、「紙切れ(金引換券)」と「紙切れ(金引換券)」で物々交換が行なわれるように。すると・・・銀行さんにも変化が。ロスチャイルドさん「ありゃ?最近、誰も「金を引き換えてくれ」って言いに来ない・・・。ずーっと金庫からGOLDが動かないまま・・・。そうか、人々は紙切れ同士で交換してるのか・・・。!!!てことは、誰も金を返せって言ってこないじゃん!勝手にバンバン「金引換証」を発行してもバレないじゃん!」こうして、100トンの金しか持っていない銀行さんが、200トン分の「金引き換え券」を発行した。だって、200トンの紙切れを勝手に発行して貸し出せば、利息で儲かる!もしも、同じ日に200人が銀行に来て、200トンの金を返せ!これ、引き換え券だろ!と騒いでも、大丈夫。たしかに金庫には100トンしか無いけど、別の国の「金庫番さん」から融通してもらって、この難局を乗り切ればいい。こうして、各国の銀行さんは連携し、「自分が金庫に保有しているGOLDの量」とは無関係に、「金引き換え券(紙切れ)」を無限に刷ることが出来るようになった。神の誕生である。ところが、人々はまったく気づかない!だって「紙切れ」さえあれば何でも買えるという、紙切れ信仰が始まっていたから。紙(神)の誕生である。当初は「ゴールドと引き換える証明書」だったのに、いつの間にか、「紙切れ」そのものの方に欲情を燃やし始めた人類!ただし、現代よりはまだマシだった。だって金本位制だった当時の紙切れは「兌換紙幣」と呼ばれ、実際にGOLDと交換ができた。銀行に行けば。紙幣(紙切れ・お金)の下には、「この紙は金1kgと交換します」って書いてあった。日本円にも書いてあった。でも、いつの間にか誰もが、この紙は「GOLD引換券だったこと」すら忘れてしまったので、しれーっと、「GOLDと引き換えます」って文字を消して行き、金本位制から日本が抜け、イギリスが抜け、フランスが抜け・・・、そして最後まで兌換紙幣として残っていた通貨は「ドル」。各国は、もしもマジでゴールドに交換したいなら、日本円⇒ドルに交換⇒ゴールドに交換するという状況に。戦争の強いアメリカは国力も強いので、「最後はドルへ1度交換する」=「世界の基軸通貨はドル」になった。そしていよいよ、1971年に、そのドルさえもGOLDとの交換が停止に。もはや、世界中のどの「紙幣」もゴールドとは交換できない。なんじゃ、そりゃ(笑)いま、世界で何が起こっているのかと言うと、銀行さんが勝手にお金を「無」から生み出すパワーを持つようになった。今日も、そのまま。だから、この世界にある「お金」っていうのは、銀行さんが誰かを信用して発行した量だけ存在している。これを「信用創造」と言う。①漁師のAさんは能力を持て余している②本気を出せば、もっと魚を釣れる③そのためには、最新式の船を買いたい④銀行さん、お金を貸してください⑤「うーん、スーツを着ていない人には」⑥漁師さんはスーツを着て出直し⑦「うーん、靴が汚れてる人には」こうして、銀行さんの「狭い価値観」だけに認められた人だけ、お金が回ってくるように。あなたの財布にいま入っているお金も、「誰かが銀行で認められた」から発行されたものであり、そして、それを「同じ価値で」なんで主交換し続けて、あなたへ回って来たのだから、結局のところ、あなたが持っているお金の量ってのは、あなたが「銀行の狭い価値観」で信用してもらった回数だという事になる。スーツを着た人が素晴らしい、靴はサンダルはNG、ネクタイをしていて、約束を守る人で、上司には逆らわないタイプで・・・こうして、この世界にある全ての「物質」「サービス」は、銀行さんの狭い価値観の中だけで「信用された」から生まれている。僕らは、銀行の価値観の中に住んでいるようなモンである。ここで、少し困った事が起こっている。難しい言葉で「GDPギャップ」「デフレギャップ」と呼ばれるもの。むかーし、むかーし。①漁師Aさんは「本気出せば」もっと魚を釣れる②「やる気」と続きをみる
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