ライブハウスの本番前のリハーサルはめちゃくちゃ大事。何をしているかと言うと、各演奏者が「自分の演奏しやすい音の環境」を作るために、音響さんに注文を入れる時間。↓各演奏者の足元には「返し(モニター)」と呼ばれるスピーカーが置かれそれから出る音はお客さまへ出す音「そとおと」とは違う。自分自身が聞く専用の「なかおと」。リハでは、演奏しながらPAさん(会場で音を作ってくれる音響さん)にみ「僕の返しに(足元のスピーカー)は、ギターとベースの音をもっと上げてください」ヒ「ドラムの返し、サンシンの音をもっと下げて下さい」などと、5人がドンドン注文を入れ自分の演奏しやすい「音の環境」を作る。この作業が、その日の演奏の70%を決めると言われている。特にボーカルは、「歌いやすい環境」を作るためには、「自分の声」がしっかり聴こえていないとズレちゃうし、「自分が歌いやすくなる」ためにどの楽器をどのくらいの音量で聴くかを決める。昨日は空港に着いたのがギリギリで、ライブハウスに着いた時点で、リハの時間が限られていた。慌てて音作りをするメンバー。ようこ「音響さん、私の返しには○○して、△△を上げて、そして」↑こんな感じの注文をメンバー5人からランダムに聞いている時に。「えーっと、いま言われたことをやることは可能ですが、 こっちでバランスとりましょうか?いわゆる、「一般的な奇麗な音」を超えて、常識以上に上げろと言うならそうしますが。」すんごい自信たっぷりに注文を否定している様子を横目で見ながら、「あ、ここまで強く言えるってことは・・・。この人に全て任せた方が良いかも」と思った。みつろう「じゃあ、僕の環境はそちらに全部お任せしますので、よろしくお願いします。」いっちばん、歌いやすかった。過去のどのライブハウスよりも。自分の声の返しもハッキリ聞こえるし、自分の楽器も最適なバランスで返してくれて、めちゃサイコーの環境。ちなみに、「じゃあ、どのライブハウスでも任せればいいじゃん?」って思うかもしれないけど、それは全然違う。何も言われないと、モニターから外と同じ音を返す音響さんも居る。そのまま本番が始まっちゃうと、「歌えないレベル」で事故になる。自分が何を歌っているか聞こえないなかで、歌を歌える人なんて居ない。昨日のベッシーホールの音響さん。聞くとその人はもう27年もこのライブハウスで音響をしているそうな。まじプロ中のプロ。東京とかでも「10年間同じところでやってます」って音響さんは居ない。日本でも、たぶん1~2番目に「長い経歴」を持っている人なんだろう。ここのハコの事は、私よりシっている人は居ない無双状態。きっとその人は・・・。リハーサルの時に5人がどかどか遅れてやって来て、大量に、「こうしてください」「私のは、こうしてください」「コレを上げて下さい」とか注文して来るのを聴きながら、「っふ、ちゃんちゃらおかしいわ。そんな素人に毛が生えたような注文より、全部こっちに任せな。」と、軽くいなしながら心で笑っていたのだろうwライブ後に聞いたら、 1997年からここベッシーホールの音響をしているそうだ。片づけをしながら、みつろう「今日は、ありがとうございました。めっちゃ歌いやすかったです。実は僕、札幌学院大学で1999年から5年間、バンドサークルに入っていて、そのサークルで何度かベッシーでライブしたんです。続きをみる
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